無反射ガラスを使った和本の非破壊自炊！美しく撮れる撮影方法もご紹介

非破壊自炊でカメラ撮影をお考えの方は「無反射ガラス」という名前を一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

光の反射を抑えたり、ページの平面性を保つために使用しますが、性質をご存じないと思っていた結果と異なる場合がございます。

そこで今回は和本を傷つけず美しく自炊するために無反射ガラスとは一体何なのか、メリット・デメリットにふれながらご紹介します。また美しく撮れる撮影方法もお届けします！

この記事のポイント

無反射ガラスとは、光の反射を抑える効果があるガラスのこと
価格重視なら「無反射ガラス」がおすすめ
キレイな状態で見たいなら「反射防止フィルムガラス」がおすすめ

無反射ガラスとは

無反射ガラスとは、光の反射を抑える効果があるガラスのことです。文字通りの意味で考えてしまいますと光の反射を全て無くすガラスのように思えますが、そういうわけではありません。

表面に極めて細かい凹凸をつけることにより反射光を拡散させて、映り込みを抑えています。そのため、被写体に密着していないとすりガラスのように白っぽくぼやけてしまいます。

ちなみに「ノングレアS」が正しい名称です。

密着しているとき	浮かしているとき

メリット

光を拡散し、反射光を抑える効果がある
価格が安い

デメリット

密着していないと白っぽくぼやける
極めて細かい凹凸があるため、拡大すると解像度が落ちたような見え方になる

光の反射を抑えるガラスは無反射ガラスだけじゃない

無反射ガラスは安いため非破壊自炊の撮影用のガラスとして広く普及しておりますが、光の反射をより抑える効果のあるガラスとしてクリアサイト、反射防止フィルムガラスなどもございます。なかでも反射防止フィルムガラスは特に効果があります。

下記ページにて光の反射を抑えるガラスの効果のほどをガラス別に動画や写真で比較紹介しております。もしよろしければこちらもご参考ください。

光の反射を抑える！「低反射ガラス」3種類を比較してみた

こちらのページで光の反射を抑えるガラスである「無反射ガラス(ノングレアS)」、「クリアサイト」、「反射防止フィルムガラス」の3種類の光の反射具合を比較しています。ガラスによって違いがはっきり出ていますので、キレイに撮ることを重視されている方は一度確認することをオススメします。ガラス選びの参考になれば幸いです。

無反射ガラスを使い和本を美しく撮影する方法とは

美しく撮るために片開き1ページずつ撮影していきます。和本を見開きで撮ろうと考える方もいらっしゃると思いますが、その場合、和本の谷間に影ができてしまったり、うまく平面にならなかったりして美しく撮ることは難しいです。また平面性を上げようと無理やり開こうとすると傷や破れが生じる可能性もありますので片開き1ページずつ撮影していきましょう。

片開き1ページずつ撮る

最終的に下記の写真のような撮影前の状態にします。

被写体ページでない側をほぼ垂直に立てかけることで、本の谷間がより平面に近づき影もなくなり美しく撮れます。

セッティング方法

まず、和本を開いたときの高さにあわせて身近にある箱(A)をセットし、被写体ページでない方を箱(A)に立てかけます。軽いと箱(A)が動いてしまうため中におもり用に小物を入れておくと良いです。

そして、無反射ガラスを本の谷間にさし込むように被写体ページに載せればセッティング完了です。

撮影は和本の真上から撮ります。三脚を使ってカメラを固定することをおすすめします。また照明が真上にあると映りこんでしまいますのでお気をつけください。

照明の当てる角度はガラスに対しおよそ45度の向きが映りこみも少なくおすすめですよ。

撮影したデータを確認

撮影したデータをタブレットに移動させ確認します。今回は光の反射具合を比較するため、通常のガラスである「フロートガラス」と光の反射を抑える「無反射ガラス」、「反射防止フィルムガラス」の3種類のガラスを用いて撮影したものを確認します。

比較したガラス	タブレットで見たとき	文字を拡大すると
フロートガラス
無反射ガラス
反射防止フィルムガラス

実際にタブレットで確認したところ、無反射ガラスや反射防止フィルムガラスでは映りこみもなく綺麗に写っています。フロートガラスは光が反射して読みにくいですね。

文字を拡大してみると、無反射ガラスには極めて細かい凹凸があるため、表面につぶつぶ感のある表示となり、まるで解像度が落ちたような見え方となりました。しかし文字を拡大しない限り、無反射ガラスと反射防止フィルムガラスをパッと見ても違いに気づくことは少ないかと思います。

価格重視なら「無反射ガラス」、キレイな状態で見たいなら「反射防止フィルムガラス」

両者とも平面性はございますので、見え方と価格のどちらを重視されているかで判断されるとよろしいかと思います。

価格を重視されるのであれば「無反射ガラス」を、キレイな状態で見たいのであれば「反射防止フィルムガラス」をお選びすることをおすすめします。

比較したガラス	平面性	電子化した見え方(タブレット)	価格
フロートガラス
無反射ガラス
反射防止フィルムガラス

オーダーサイズで「無反射ガラス」や「反射防止フィルムガラス」のご注文が可能です！

いかがでしたでしょうか。今回は非破壊自炊のカメラ撮影において、光の反射を抑えるガラスである「無反射ガラス」や「反射防止フィルムガラス」等の紹介とそれらを用いて美しく撮れる撮影方法をお届けいたしました。

OOKABE GLASSでは無反射ガラスや反射防止フィルムガラスなどをお客様の和本のサイズにあわせてオーダーサイズでご注文が可能でございます。ご不明な点やご相談事、お見積りはこちらのお電話番号(0120-12-4466)までお気軽にお問合せください。ガラス専門のオペレーターが誠心誠意対応いたします。