複層ガラス(ペアガラス)の断熱性能・遮熱性能を比較/熱貫流率・日射熱取得率

複層ガラス(ペアガラス)の選び方/断熱・遮熱効果で比較

ペアガラス(複層ガラス)の構造

ガラスとガラスの間に乾燥空気や様々なガスを入れることにより、断熱・遮熱効果を高めた複層ガラス(ペアガラス、トリプルガラス)

このページでは9種類の複層ガラス断熱・遮熱効果で比較し、どの複層ガラス(ペアガラス)が断熱・遮熱に優れているかがわかります。

比較する複層ガラス(ペアガラス)/9種類

ペアガラスにはガラスの組み合わせによって様々な種類がありますが、今回は当社で販売しているペアガラスを「サッシ交換が必要なもの」、「サッシ交換が不要なもの」で分類しました。

サッシの交換が必要な複層ガラス (※)
  • ペアガラス
  • Low-Eペアガラス (乾燥中空層)
  • Low-Eペアガラス (アルゴンガス)

※ ペアガラスからペアガラスへの割れ替えのときは交換不要

サッシ交換が不要な複層ガラス
  • アタッチメント付ペアガラス
  • アタッチメント付Low-Eペアガラス
  • ペアガラス(スリムタイプ)
  • Low-Eペアガラス(スリムタイプ)
  • クリアFit
  • スペーシア

サッシの交換が「必要」な複層ガラス(ペアガラス)

単板ガラスからの交換時、サッシも交換する必要がある複層ガラスがこちらです。

ノーマル ペアガラス(複層ガラス)
オーソドックスなペアガラス(複層ガラス)

複層ガラスの中で一般的、オーソドックスなペアガラスで、断熱や結露防止の基本になる製品です。

Low-Eペアガラス (乾燥中空層)
Low-Eペアガラス (乾燥中空層)

ペアガラスの片側の内側に特殊な金属膜「Low-E膜」をコーディングして、遮熱効果を高めた製品です。

Low-Eペアガラス (アルゴンガス)
Low-Eペアガラス (アルゴンガス)

ガラスとガラスの間の空気層に「アルゴンガス」を封入して、さらに断熱効果を高めた複層ガラス(ペアガラス)です。

そもそもサッシ交換が必要な理由

通常のガラス(単板ガラス)をはめるサッシの溝幅は9ミリ。ペアガラスやトリプルガラスといった複層ガラスは2枚移譲のガラスと空気層で構成されているため、厚みが薄くても12ミリあります。一般的な単板の窓ガラスが収まっていたサッシでは狭くて入らないので、単板ガラスから複層ガラスへ交換したい場合は、サッシごとの交換が必要となることがございます。

サッシの交換が「不要」な複層ガラス(ペアガラス)

続いて、単板ガラスから交換する場合でも、サッシの交換が必要ない複層ガラスの製品がこちらです。

アタッチメント付ペアガラス
アタッチメント付ペアガラス

溝幅9ミリのサッシにも取り付けができるようにペアガラスに「アタッチメント」を付けた製品です。アタッチメントは小さいため目立つことはありません。

アタッチメント付Low-Eペアガラス
アタッチメント付Low-Eペアガラス

乾燥中空層入りのLow-Eペアガラスに「アタッチメント」を付けた製品です。

ペアガラス(スリムタイプ)
ペアガラス(スリムタイプ)

ペアガラスの中空層(空気層)の厚みを2ミリと薄くし、通常のサッシにもはまるようにした製品です。また、中空層(空気層)には断熱性能が高い「クリプトンガス」を封入することにより、オーソドックスなペアガラスより厚みの薄い中空層ながらも、オーソドックスなペアガラスと同等の断熱性能があります。

Low-Eペアガラス(スリムタイプ)
Low-Eペアガラス(スリムタイプ)

ペアガラス(スリムタイプ)」の外側のガラスに、Low-E金属膜と同等の性能をもった「Low-Eフィルム」を貼った製品です。

真空ガラス「クリアFit」
真空ガラス「クリアFit」

ガラスとガラスの間の空気層を真空にし、通常のペアガラスより断熱性能を高めた製品。中空層(空気層)は「スリムタイプ」より薄い0.2ミリです。

真空ガラス「スペーシア」
真空ガラス「スペーシア」

「クリアFit」と同じく中空層(空気層)を真空にすることで、通常の複層ガラスより断熱性能を高めた製品。また、片側のガラスを「Low-Eガラス」にすることで、遮熱性能も高いのも特徴です。

① 複層ガラスの「断熱性能」を数値で比較

複層ガラス(ペアガラス)断熱性能は、「熱貫流率」と呼ばれる数値によって決まります。

熱貫流率とは

熱をどのくらい通しやすいかを表したもので、室内外の温度差が1℃のときに窓1㎡あたりに対して1時間でどれだけの熱量が通過するかという数値です。数値が小さいほど断熱性能が高い証です。

複層ガラス(ペアガラス)ごとの熱貫流率の数値比較

複層ガラス(ペアガラス)の断熱性能を表す「熱貫流率」の数値比較

スペーシア」の熱貫流率が群を抜いて低いことがわかります。つまり、断熱性能が最も高いということです。スペーシアは、単板の「フロートガラス」より4倍以上も断熱性能が高く、結露しにくい複層ガラス(ペアガラス)ということになります。

② 複層ガラスの「遮熱性能」を数値で比較

複層ガラス(ペアガラス)遮熱性能は、「日射熱取得率」という数値を見ます。

日射熱取得率とは

ガラスに入射する太陽光の熱がどれだけ室内に伝わるかを表した割合となります。この値が小さいほど、遮熱性能が高いガラスとなります。

複層ガラス(ペアガラス)ごとの日射熱取得率の数値比較

複層ガラス(ペアガラス)の遮熱性能を表す「日射熱取得率」の数値比較

Low-Eペアガラス(アルゴンガス)」の日射熱取得率が最も低いことがわかります。つまり最も遮熱効果が高いということです。Low-Eペアガラス(アルゴンガス)は、単板の「フロートガラス」より2倍以上も遮熱性能が高い製品になります。

夏場も冬場も両用できる「スペーシア」がオススメ

数値比較で見ると、断熱性能が最も高い複層ガラスを選ぶなら「スペーシア」、遮熱性能が最も高い複層ガラスを選ぶなら「Low-Eペアガラス(アルゴンガス)」でした。

では実際に利用するにあたって、どちらがより良いかとなると「スペーシア」がオススメになります。断熱性能の高いガラスは夏場の外部の熱の侵入や冬場の室内の熱が逃げることを防げますが、遮熱性能が高いガラスは夏場の強い日差しの熱の吸収を防ぐ効果のみとなります。夏場も冬場も両用できる「スペーシア」がオススメです。

遮熱性能が高いガラス 夏場の強い日差しの熱の吸収を防ぐ効果のみ
Low-Eペアガラス (アルゴンガス)
断熱性能が高いガラス 夏場の外部の熱の侵入や冬場の室内の熱が逃げるのを防ぐことができる
スペーシア

お客様の設置・交換予定の窓の場所や、重視する内容、補助金の有無によってオススメしている製品が変わってくることがございます。お気軽にスタッフにご相談くださいね。

当社の複層ガラスのラインナップ

当社で取り扱っている複層ガラスの一覧です。こちらに載っていないオーダーメイドも行っていますので、遠慮なくご相談くださいませ。

複層ガラスの関連ページ

複層ガラスのことは、他にもこちらのページでもご覧いただけます。お客様からご相談をいただくことを解説していますので、ご覧ください。

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