脱・中国依存を加速するEU新法とインドWaareeの躍進|太陽電池サプライチェーンの変革
【要約】30秒でわかるポイント
- EUのネットゼロ産業法(NZIA)により、太陽光パネル調達で「供給網の弾力性」と「透明性」が最優先事項となった。
- インド最大手のWaaree Energiesが、中国製に代わる主要サプライヤーとして欧州市場へ本格進出。
- Waareeはガラスを含む部材の内製化(後方統合)を推進しており、次世代太陽電池の基盤技術確保に動いている。
導入:なぜ今、インド企業の欧州進出が重要なのか
1. EUネットゼロ産業法(NZIA)が変える調達ルール
結論:価格の安さだけでなく、「どこで、どう作られたか」が評価される時代になりました。
これまでの太陽光パネル選定は「コスト(LCOE)」が最優先でしたが、NZIA下の欧州では以下の要素が重視されます。
- サプライチェーンの弾力性:単一国からの調達リスクを分散しているか。
- トレーサビリティ:原材料から製品まで、不透明な労働力や環境汚染が関わっていないか。
- 持続可能性:製造プロセスにおける炭素足跡が抑制されているか。
Waareeはこの基準を満たす「信頼できるパートナー(Bankable)」としての地位を確立しつつあります。
2. Waareeの戦略:ガラスからセルまで「内製化」へのこだわり
結論:Waareeは太陽電池の「心臓部」だけでなく、それを取り巻く「部材」の支配力を強めています。
Waaree Groupの執行役員Sunil Rathi氏は、同社が「後方統合(垂直統合)」を強力に進めていることを明かしました。
- 内製化の対象:モジュール、セル、インゴット、ウェハー、フレーム、ジャンクションボックス。
- 今後の展開:「ガラス」およびその他のコンポーネントの自社生産。
当社の視点:技術を支えるサプライチェーン
Waaree社が「ガラス」の内製化に言及した点は、次世代型であるペロブスカイト太陽電池の実装を見据えても非常に示唆的です。ペロブスカイト層を湿気から守るには、高度な封止技術とそれを支える高精度なガラス基板が不可欠だからです。
私たち「オーダーガラス板.com」も、こうした世界的なサプライチェーンの変革を見据え、次世代エネルギーを支える特殊ガラス建材を全国の現場へ安定供給する責務を負っていると考えています。
用語解説
- NZIA (Net-Zero Industry Act):EUのネットゼロ産業法。域内のクリーン技術製造能力を高め、輸入依存度を下げるための法的枠組み。
- 後方統合 (Backward Integration):企業がサプライチェーンの上流(原材料や部品の製造)に進出し、自社でコントロールすること。
- トレーサビリティ:製品の製造履歴や流通経路を追跡可能な状態にすること。
よくある質問(Q&A)
まとめと今後の展望
Waaree Energiesの欧州進出は、世界の太陽光エネルギーの勢力図が「中国一極」から「多極化」へ向かっている象徴です。特に、彼らがガラス製造にまで手を広げようとしている事実は、パネル全体の信頼性とコストを自社でコントロールする決意の表れです。これは、耐久性が課題であるペロブスカイト太陽電池が市場に出る際の「インフラ」が整いつつあることも意味しています。
関連情報:ペロブスカイト太陽電池の基礎知識(仕組み・メリット・課題)はこちら
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