【比較】複層ガラス・ペアガラスの違い／選び方のコツ

「複層ガラス」と「ペアガラス」の違いを知ってますか？

このページでは、複層ガラス、ペアガラスの基本から解説し、たくさん種類がある中でどのように選べば良いか、判断基準が分かります。

このページで分かること

窓ガラスで使われる「複層ガラス」と「ペアガラス」の違い
どんな種類のガラスがあり、どういう選び方があるのか
たくさんある複層ガラスで、当店がお客様にどういう判断基準で提案しているか

…

窓ガラス専門スタッフに直接お電話、メールでご相談も受け付けております！

「複層ガラス」と「ペアガラス」の違い

結論からいうと、「ペアガラス」は「複層ガラス」の一種です。

複層ガラスとは

「複層ガラス」は、2枚以上のガラスの間に「中空層」という空間を設け、乾燥空気や質量が重いガスを封入したガラスの総称のこと。

ガラスが2枚の複層ガラスを「ペアガラス」、ガラスが3枚の複層ガラスを「トリプルガラス」と呼びます。

「複層ガラス」「ペアガラス」と呼び名が2つあるのは、板ガラスの大手メーカー「AGC」の登録商標として、もともと「ペヤガラス」という製品があり、それが多く流通したことから、一般名詞として使われるようになり、複層ガラスをペアガラスと呼ぶことが多くなりました。

ガラスの種類や中空層(空気層)の厚みを変更でき、この組み合わせで、性能が変わってきます。ガラスや空気層の組み合わせは「何を重視するか」がポイントで、重視するものは、たとえば「断熱」「遮熱」「防音」などがあります。

たくさんある複層ガラスのどれが良いか当店スタッフへのご相談口はこちら！

「ペアガラス」や「トリプルガラス」複層ガラスの基本的な性能

ペアガラスやトリプルガラスといった複層ガラスにすると、基本的に断熱効果が高まります。他にもこういった要素で、性能が変わってきます。

複層ガラスを構成するガラスの種類
複層ガラスを構成するガラスの枚数
ガラスにLow-E膜が貼ってあるか
中空層にどんな気体が入っているか
中空層の厚みがどれくらいか

※ 「Low-E膜」は、熱を反射する性質を持った特殊な金属膜 (後ほど解説あり)

複層ガラス／性能を左右する因子 - ガラス／枚数・種類・Low-E膜の有無中空層／厚み・気体の種類

厚みや種類が適切か不安な方は
一度お電話ください

複層ガラスの「断熱効果」「結露防止効果」

ペアガラスは、2枚のガラスで空気の層を挟んだ構造。ガラスとガラスの間にある空気層は冬の寒い空気を遮断し、夏の熱い空気を室内に入れにくくします。室外からの熱を遮るため、エアコンの効率を高め、省エネ効果が期待できます。

もちろん、ガラスの枚数が多いトリプルガラスは、ペアガラスよりも断熱効果が高いです。

また、ペアガラスやトリプルガラスに使うガラスの種類や中空層(空気層)の厚みを変えることで、断熱性能を高めることもできます。

中空層の厚みで断熱性能を比較すると、中空層(空気層)に同じ気体があれば、こうなります。

ペアガラスの空気層の厚みのほとんどが6ミリや12ミリ。最近の高機能なサッシには、12ミリ厚の空気層が選ばれています。

Low-Eペアガラスにすると「遮熱効果」「断熱効果」がアップ

ペアガラスやトリプルガラスといった複層ガラスのことを調べると、必ず「Low-Eガラス」「Low-E膜」というキーワードが出てきます。Low-E膜は、ガラスの表面につける特殊な金属膜で、熱を反射する性質があります。

Low-E膜をガラスに貼ったのが「Low-E複層ガラス」で、ガラスの枚数によって名称が異なります。

ガラスが2枚	Low-E複層ペアガラス (Low-Eペアガラス)
ガラスが3枚	Low-Eトリプルガラス

熱を反射するので、室外から部屋の中へ熱を入れたくない(遮りたい)「遮熱」目的に使われます。

※ Low-E：「ロー・イー」と呼びます

「夏になると窓から入る日差しが暑い…」ということありませんか？こういう場合は、Low-E複層ガラスで遮熱をすると、窓から光を通しつつも日差しの熱を遮断してくれるのでオススメ！西日が入る窓に向くガラスです。

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混同しやすい「断熱」と「遮熱」の違い

断熱 (だんねつ)	室内(部屋の中)から室外(部屋の外)へ室温を逃がさない「断熱 = 夏は暑くなる」と思うかもしれませんが、断熱に優れた住宅は、夏場の涼しい室温を外に逃さない利点があります。
遮熱 (しゃねつ)	室外から部屋の中へ熱を入れない

断熱
(だんねつ)

室内(部屋の中)から室外(部屋の外)へ室温を逃がさない

「断熱 = 夏は暑くなる」と思うかもしれませんが、断熱に優れた住宅は、夏場の涼しい室温を外に逃さない利点があります。

遮熱
(しゃねつ)

室外から部屋の中へ熱を入れない

「夏の暑い日差しと熱が入ってこず、室内の涼しい空気は外に逃がしたくたい。冬は冷たい外気が入ってこず、室内の暖かい空気が保たれていたら最高！」こんな環境にするためにも、窓ガラス選びは大事なんです。

Low-E膜が「貼ってある」「貼っていない」
複層ガラスの空気層にどんな気体があるか
空気層の厚みがどれくらいか

ペアガラスには色々な組み合わせがあり、断熱性能や遮熱性能が異なってくるので、まとめたものがあります。

種類別の断熱・遮熱性能を見る

複層ガラスのガラス種類の選び方の例

ペアガラスやトリプルガラスは、ガラスの種類を変えて性能を高めることができるので、防犯、防災、防音・遮音性能を高めることもできます。ポイントは、複層ガラスを入れようと思っている窓にどんなことを期待したいか、それに見合ったガラスを選ぶことです。

ガラス・中空層・Low-E膜の有無で種類はたくさん

オーソドックスで1番わかりやすいペアガラスがこちら。3ミリ厚のガラス2枚と、その間に空気層がある構造ですね。

最もオーソドックスな複層ガラス

複層ガラス (3ミリ-A12-3ミリ)

断熱結露軽減

ガラスとガラスの間に密封された空気層を作ることで、冷暖房効率が「単板ガラス」の2倍あります。

ガラス総厚：18ミリ
ガラス構造：ガラス3ミリ＋空気層12ミリ＋ガラス3ミリ

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ガラス・中空層・Low-E膜の有無で種類はたくさん

ですが、先ほどの「複層ガラスの性能を左右する因子」の図で解決したとおり、ペアガラスは組み合わせの因子が多くて、それだけ種類もたくさんあります。

…

どのような場合に、どの複層ガラスを選ぶと良い？

どういう場合に何を選んで良いのか分からないと思いますので、当店がお客様にどういう判断基準で提案しているかまとめました！

お客様のご予算でガラスの細かい品種は多少変わりますが、どういう機能をもったガラスを選ぶべきかイメージが掴めます。

重視したいこと	どうするか
夏の日差しの熱が室内に入らないようにしたい	ガラス	ペアガラスの室外側を「Low-Eガラス」にする
夏の日差しの熱が室内に入らないようにしたい	空気層	効果の高い3つを比較すると、アルゴンガス > クリプトンガス > 真空の順
冬の断熱性能を高めたい	ガラス	ペアガラスの室内側を「Low-Eガラス」にする
冬の断熱性能を高めたい	空気層	効果の高い3つを比較すると、真空 > アルゴンガス > クリプトンガスの順
夏の日差しの熱を遮り、冬の断熱性能も重視したい	商品	「スペーシア」がオススメ
火災から守りたい	ガラス	「網入りガラス」を使う
透けないように目隠ししたい	ガラス	透明なガラスではなく「型板ガラス」を使う柄入りのデザインガラスの種類はたくさんステンドグラスも使える ※ デザインガラス、ステンドグラスは当店の姉妹店で多種ラインナップしております
強度を高める、万一割れても危なくないようにしたい	ガラス	「強化ガラス」を使う
防犯機能を高めたい	ガラス	「防犯ガラス」を使う
防音機能を高めたい	ガラス	「合わせガラス」を使う 2枚のガラスの厚みを変える ※ 複層ガラスに起きやすい共鳴を防げる空気層を真空にする

重視したいこと	どうするか
夏の日差しの熱が室内に入らないようにしたい	ガラス	ペアガラスの室外側を「Low-Eガラス」にする
夏の日差しの熱が室内に入らないようにしたい	空気層	効果の高い3つを比較すると、アルゴンガス > クリプトンガス > 真空の順
冬の断熱性能を高めたい	ガラス	ペアガラスの室内側を「Low-Eガラス」にする
冬の断熱性能を高めたい	空気層	効果の高い3つを比較すると、真空 > アルゴンガス > クリプトンガスの順
夏の日差しの熱を遮り、冬の断熱性能も重視したい	商品	「スペーシア」がオススメ
火災から守りたい	ガラス	「網入りガラス」を使う
透けないように目隠ししたい	ガラス	透明なガラスではなく「型板ガラス」を使う柄入りのデザインガラスの種類はたくさんステンドグラスも使える ※ デザインガラス、ステンドグラスは当店の姉妹店で多種ラインナップしております
強度を高める、万一割れても危なくないようにしたい	ガラス	「強化ガラス」を使う
防犯機能を高めたい	ガラス	「防犯ガラス」を使う
防音機能を高めたい	ガラス	「合わせガラス」を使う 2枚のガラスの厚みを変える ※ 複層ガラスに起きやすい共鳴を防げる空気層を真空にする