耐熱ガラスは、高温な場所で使われるガラスです。通常のガラスの耐熱温度が110度なのに対し、耐熱ガラスは500度以上の耐熱温度を持ちます。
急激な温度変化にも耐えられるので、飲食店の焼き場や薪ストーブの窓などの高温な場所におすすめです。
飲食店の焼き場やキッチンカーに
照明シェードに
薪ストーブの窓に
炉観察用ののぞき窓に
機械部品に
半導体製造部品に
耐熱ガラスは高温の場所に使用しても割れないガラスです。通常のガラスの耐熱温度が110度なのに対し、耐熱ガラスは500度以上の耐熱温度を持ちます。
耐熱ガラスは種類によって耐熱温度が変わります。
燻製機などの熱がこもる場所に使用するならテンパックス、ピザ窯やストーブの小窓などの高温で火がいつも当たりつづけるような場所ならネオセラム、薬品を加熱する際には石英ガラスがおすすめです。
テンパックスは、ドイツの特殊ガラスメーカー ( ショット社 )のホウケイ酸耐熱ガラスで、最高使用温度 500℃、常用使用温度 450℃までに対応したガラスです。
高熱にさらされても割れないので、火を扱う場所でも安全にご利用いただけます。
色がほぼ無色透明であるため、ガラス越しでも物体をクリアに見ることができます。耐熱性にも優れていることから、飲食店の焼き場や照明シェードに使われています。
テンパックスは強化加工が可能です。強化することにより、耐衝撃温度が 175 度から 250 度になります。また、耐圧強度も 2 倍になることから、機械の覗き穴にも使われています。
ネオセラムは熱膨張係数の低いガラスで、最高使用温度 700℃、常用使用温度 600℃にまで対応した耐熱ガラスです。
ネオセラムと通常のガラスを比較するとネオセラムは あめ色 ( 茶色 ) なことがわかります。薄く色がついていることで、ガラスにススがついても目立ちにくいです。
石英ガラスは、1000℃までの高温に耐える優れた耐熱性を持っています。
高温環境に強く、急激な冷却にも強いため、熱処理が必要な半導体製造を始め、常に高温に晒される炉・窯などの覗き窓でも安全に使用いただけます。
石英ガラスは、成分がほぼ 100%「二酸化ケイ素」で構成されたガラス。一般的なガラスと違い、金属などの不純物が非常に少ない高純度のガラスです。
熱に強く、光をよく通し、薬品に侵されにくいことから、半導体製造用や機械部品用のガラスとして多く採用いただいています。
一般的なガラスは断面が緑色に見えますが、石英ガラスは厚みのある断面であっても無色透明に見えます。
光透過・紫外線透過に優れるため、紫外線を使用する殺菌灯や、紫外線で回路を焼き付ける半導体、光でデータを伝える光ファイバーなどに採用いただいています。
耐薬品性に優れ、化学薬品に侵されにくいのも石英ガラスの特徴です。
塩酸・硝酸などの溶液の蒸留器具・薬品の洗浄容器・薬品の保存容器など実験用器具としても利用の多いガラスです。
フッ酸、リン酸、アルカリ溶液に対してはわずかに反応するため、長期間の使用の際はご注意ください。
テンパックスとネオセラムはサンプルをお出しすることが可能です。実際の映りや質感をご確認いただけます。無料ですのでお気軽にご連絡ください。
ご希望のサイズ・形状に合わせて 1ミリ単位で製作します。
ご希望のガラスごとに製作可能なサイズ・形状が異なるので、詳細ページにてご確認ください。
耐熱ガラスは、ガラスカッターという道具を使って、ご自分で切断することが可能ですが、たいへん高価なガラスです。
オーダーメードで購入されることをお勧めいたします。
とくに指定が無い場合は切りっぱなしの状態になっています。詳しくは切断面についてをご覧下さい。
それぞれの耐熱温度で、下記の意味の違いがございます。
最高使用温度 | 短い時間に限り使用できる温度 |
---|---|
常用使用温度 | 長時間連続して使用できる温度 |
メーカーでの生産が終了し、現在は代替品として「石英ガラス」が使われています。
どのくらいの温度変化なら大丈夫か示す温度に「耐熱衝撃温度」という指標があります。耐熱衝撃温度の数値は、その数値から0℃に急冷した場合に割れないとされています。ガラスは熱伝導率が低い(熱が伝わりにくい)ため、板厚が熱くなるほど、表面と内部の温度差が生じて割れやすくなります。
「バイコール」はメーカー生産中止しておりますが、代わりに当店でオススメしている「石英ガラス」は耐衝撃温度が900℃なので、900℃から0℃に一気に冷やされても割れません。
通常のガラスは青み(緑)がかった透明ですが、「バイコール」は、ほぼ無色透明です。
「テンパックス」を強化加工した「テンパックス強化ガラス」という耐熱ガラスがございます。
最高使用温度は「テンパックス」の500℃から290℃と下がりますが、耐熱衝撃温度は175℃から250℃に上がるため、急激な温度変化に強いガラスです。
最高使用温度 |
短い時間に限り使用できる温度
|
---|---|
耐衝撃温度 |
その温度から一気に0℃に冷やしても割れない温度
|
「テンパックス」でも急激な温度変化には耐えることが出来ません。
どのくらいの温度変化なら大丈夫か示す温度に「耐熱衝撃温度」という指標があります。耐熱衝撃温度の数値は、その数値から0℃に急冷した場合に割れないとされています。ガラスは熱伝導率が低い(熱が伝わりにくい)ため、板厚が熱くなるほど、表面と内部の温度差が生じて割れやすくなります。
ネオセラムは熱膨張係数が限りなく0に近いため、熱衝撃による割れに非常に強いです。
※ 最高使用温度が700℃なので、700℃を越えて使い続けると、ガラスが変質してきます。
薪ストーブに「テンパックス」を使われる方もいらっしゃますが、当店では耐熱温度700℃の「ネオセラム」をオススメしております。
薪ストーブは、空気を送る量や薪の状況などで激しく温度が変化しますので、耐熱温度500℃の「テンパックス」だと熱割れする可能性がございます。
通常のガラスは青み(緑)がかった透明ですが、「テンパックス」は、ほぼ無色透明です。
どのくらいの温度変化なら大丈夫か示す温度に「耐熱衝撃温度」という指標があります。耐熱衝撃温度の数値は、その数値から0℃に急冷した場合に割れないとされています。ガラスは熱伝導率が低い(熱が伝わりにくい)ため、板厚が熱くなるほど、表面と内部の温度差が生じて割れやすくなります。
「石英ガラス」は耐衝撃温度が900℃なので、900℃から0℃に一気に冷やされても割れません。
通常のガラスは青み(緑)がかった透明ですが、石英ガラスは、写真のように無色透明です。
どのくらいの温度変化なら大丈夫か示す温度に「耐熱衝撃温度」という指標があります。耐熱衝撃温度の数値は、その数値から0℃に急冷した場合に割れないとされています。ガラスは熱伝導率が低い(熱が伝わりにくい)ため、板厚が熱くなるほど、表面と内部の温度差が生じて割れやすくなります。
「ファイアライト」は耐衝撃温度が800℃なので、800℃から0℃に一気に冷やされても割れません。
通常の透明ガラス「フロートガラス(クリアガラス)」と、耐熱ガラス「ファイアライト」の熱膨張係数を比較したものがこちらです。
熱特性 | 耐熱ガラス ファイアライト |
フロートガラス (クリアガラス) |
---|---|---|
熱膨張係数 (×10-6K) 30~750℃ |
-0.3 | 8.5 |
比熱 (J/kg・K) 25℃ |
710 | 753 |
熱伝導率 (W/m・K) 25℃ |
1.5 | 1 |
どのくらいの温度変化なら大丈夫か示す温度に「耐熱衝撃温度」という指標があります。耐熱衝撃温度は、その温度から0℃に急冷した場合に割れないとされている数値です。
「ネオセラム」の耐衝撃温度は700℃なので、700℃から急激に0℃になっても割れません。熱衝撃による割れに非常に強いです。
一方で、ネオセラムの「最高使用温度」は700℃なので、700℃を超える箇所で使い続けるとガラスが変質してきます。
「ネオセラム」と「ファイアライト」は耐熱温度が似ていますが、使用用途が異なります。
一般的に、薪ストーブの覗き窓では「ネオセラム」が使用され、防火設備や店舗の大きな調理場の耐熱ガラスとして用いる場合は、「ファイアライト」を使用します。
ネオセラムとファイアライトは、ガラスの厚みと最大サイズが異なります。5ミリ厚以上ならファイアライト、4ミリ厚以下ならネオセラムを選んでください。
ネオセラム | ファイアライト | |
---|---|---|
メーカー | 日本電気硝子 | |
耐熱温度 | 最高使用温度700℃※1 常温使用温度600℃※2 | |
使用用途 | ストーブや釜などの覗き窓 | 防火設備用 (建築用) |
厚みの種類 | 3、4、5ミリ | 5、8ミリ |
最大サイズ | 60センチ × 80センチ | 90センチ × 240センチ |
どのくらいの温度変化なら大丈夫か示す温度に「耐熱衝撃温度」という指標があります。耐熱衝撃温度の数値は、その数値から0℃に急冷した場合に割れないとされています。ガラスは熱伝導率が低い(熱が伝わりにくい)ため、板厚が熱くなるほど、表面と内部の温度差が生じて割れやすくなります。
「テンパックス強化」は耐衝撃温度が290℃なので、290℃から0℃に一気に冷やされても割れません。
テンパックス強化は最高使用温度が290℃のため、薪ストーブに向かないです。薪ストーブの覗き窓に使われる場合は、耐熱温度が700℃の「ネオセラム」が良いです。
通常のガラスは、青み(緑)がかった透明ですが、「テンパックス強化」は、ほぼ無色透明です。
「強化ガラス」も急激な温度変化には耐えることができません。
どのくらいの温度変化なら大丈夫か示す温度に「耐熱衝撃温度」という指標があります。耐熱衝撃温度の数値は、その数値から0℃に急冷した場合に割れないとされています。ガラスは熱伝導率が低い(熱が伝わりにくい)ため、板厚が熱くなるほど、表面と内部の温度差が生じて割れやすくなります。
当店で取り扱っている耐熱ガラスの中では「ネオセラム」が700℃と、熱衝撃による割れに非常に強いです。
※ 最高使用温度が700℃なので、700℃を越えて使い続けると、ガラスが変質してきます。
「強化ガラス」の色は、通常のガラスと同様の青み(緑)がかった透明です。
当店の姉妹サイト「ガラスのホームセンター ギヤマン」にて、キッチンの油はね防止用 ガラス間仕切りの商品、金物を取り扱っております。
当店、姉妹サイトのギヤマンともに、同じスタッフが対応しておりますので、お気軽にご相談くださいね。
小さいサイズですと段ボール梱包、大きなガラスや薄くて割れやすいものは木箱梱包になります。
「ネオセラム」・「テンパックス」・「石英ガラス」は、ガラスカッターという道具を使って、ご自分で切断することが可能ですが、たいへん高価なガラスです。オーダーメードで購入されることをお勧めいたします。
バイコールは特殊なカッターで切断しますので、ご自分でカットすることはできません。
薪ストーブは通常200℃ぐらいで使われる方もいらっしゃるかもしれませんが、空気を送る量や、薪の状況などで激しく温度が変化します。
まれに、テンパックス(500℃タイプ)を薪ストーブに使われた方が熱割れしたケースがありますので、薪ストーブの覗き窓に使われる場合はネオセラム700℃タイプをお薦めします。
耐熱ガラスは種類ごとにガラスの色が違います。
通常のガラス
緑がかった透明
500℃タイプ
1000℃タイプ
ほぼ無色透明
700℃タイプ
あめ色(茶色)
耐熱ガラス700℃タイプ(あめ色)(写真左)と、通常のガラスの色を比べてみました。
白い紙上では、色が濃く見えますが、透かしてみてみればこのぐらいの違いです。
どのくらいの温度変化なら大丈夫か示す温度に「耐熱衝撃温度」という指標があります。耐熱衝撃温度の数値は、その数値から0℃に急冷した場合に割れないとされています。ガラスは熱伝導率が低い(熱が伝わりにくい)ため、板厚が熱くなるほど、表面と内部の温度差が生じて割れやすくなります。
例えば「ネオセラム」は耐衝撃温度が700℃なので、700℃から0℃に一気に冷やされても割れません。
テンパックス(500℃タイプ)のみ強化加工することが可能です。
但し、厚みが3.3ミリ以上必要になります。
テンパックスは、強化加工することで最高使用温度が500℃から290℃と下がりますが、耐熱衝撃温度は若干上がりますので急激な温度変化などに強くなります。
商品画像 | |
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ガラス種類 | |
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切断面 | |
程度 | |
在庫数 | |
価格 | |
備考 |